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育ちざかりの教え子がやけにエモい 01  著:鈴木大輔

ガガガ文庫
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「ねね、お兄って童貞?」

「ノーコメント」

椿屋ひなた、14歳。

新米教師の俺、小野寺達也が預かる生徒であり、昔からのお隣さんだ。

とびぬけて発育がよく、容姿にも恵まれた彼女は、何かとウワサの種になりがちで。

「あいつ絶対ヤってるっしょ」
「もう大人じゃんアレ」
「小学校の時に三股かけてたって」
「ていうかヤらせてほしい」
「ラブホに入るところ見たよ」
「キレーだね。正直やばいね」
「なんか特別だからあの子って。身構えちゃうよ誰だって」

だけど本当の彼女は、見た目よりずっと幼かったりする。

「ねえねえお兄。だっこして、だっこ」

「しません。お前ももういい歳なんだから」

「えーなんでー!? 昔みたいにだっこしてよぅ。ねえねえ、だっこだっこー!」

大人と子どもの間で揺らぐ、この瞬間にしかない輝き。

ひとあし先に大人になってしまった者にとって、それは直視しがたいほどの目映さで。

「ていうかお兄って童貞?」

「やめなさい中学生がそういう質問するの」

いつか遠いどこかへ羽ばたいていくこいつを、せめて今だけは支えてやれるように。

今日も俺は、椿屋ひなたと向き合っている。

“育ち盛りすぎる中学生”とおくる、エモ×尊みラブコメ!


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