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バスタブで暮らす  著:四季大雅

ガガガ文庫
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22歳女子、実家のバスタブで暮らし始める。

「人間は、テンションが高すぎる」

磯原めだかは、人とはちょっと違う感性を持つ女の子。

ちいさく生まれてちいさく育ち、欲望らしい欲望もほとんどない。

物欲がない、食欲がない、恋愛に興味がない、将来は何者にもなりたくない。

できれば二十歳で死にたい。

オナラばかりする父、二度のがんを克服した母、いたずら好きでクリエイティブな兄、ゆかいな家族に支えられて、それなりに楽しく暮らしてきたけれど、就職のために実家を離れると、事件は起こった。

上司のパワハラに耐えかね、心を病み、たった一ヶ月で実家にとんぼ返りしてしまったのだ。

逃げ込むように、こころ落ち着くバスタブのなかで暮らし始めることに。

マットレスを敷き、ぬいぐるみを梱包材みたいに詰め、パソコンや小型冷蔵庫、電気ケトルを持ち込み。

さらには防音設備や冷暖房が完備され、バスルームが快適空間へと変貌を遂げていく。

けれど、磯原家もずっとそのままというわけにはいかなくて。


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